2015.08.21偶然の出会いが持つ力

月に何度か物と物、人と人が重なり凄いスピードで「事」が運ぶことが有ります。 とは言え 何か良い結果が現れた時、遡って考えてみると「あーあの時!」みたいな程度ですが… しかしこのタイムリーな出会いから生まれるモノの完成度は高く、時にこの出会いを信じて邁進してしまうくらいです。

今回チェントロ(丸ビル店)でご案内を始めたモンサンミッシェルのムール貝を使った料理とリグーリア州のチンクエテッレとの世界遺産マリアージュもその1つです。 出会いは少し前から始まっていたのかもしれません。

先達ての訪伊中、ピエモンテ州バローロ村のイタリア屈指のワイン生産者を訪ねた時の事、話が盛り上がり秘蔵のワインテイスティングが始まりました。 彼らはふと「実は…白ワインを造りだしたんだ!」と言うのです。100パーセント赤ワインの生産者だと思い込んでいたエリオ・アルターレがです。ちょっとした驚きの告白でした。 そして、それも世界遺産に認定された遠く離れた地、リグーリア州チンクエテッレでと。 自らぶどう生産者を名乗るメーカーの白は、飲むまでもなく(もちろん飲みましたが)信頼に値するものでした。

そんな情報を得て帰国。 この8月モンサンミッシェルのムール貝が旬を迎え、皆で試食した際 舌が求めたのはあのワインでした。一緒に口に含むと 潮の香りが鼻腔でも感じられるようでした。そして気付けば世界遺産繋がり!若干こじつけの感はありますが、世界に認められた海岸同士、是非この国際マリアージュをお試しください。

余談ですが、先頃 私の実家にほど近い、静岡県伊豆の国市の韮山反射炉も世界遺産に登録されました。