2019.09.15Cameriere カメリエーレ(ラ)

Cameriere-カメリエーレ-と言う言葉をご存知ですか?

イタリア料理店のウェイター(女性はカメリエーラとなります)の事をさします。単にウェイターのイタリア語版と言う訳で無く、自ら本物のカメリエーレを名乗るにはいくつかの自覚(チェック項目)が必要かと思います。

先ず、身嗜み。
サービス業において身嗜みを整えると言うのは最初の「さ」です。どんな仕事に於いても相手の信頼を勝ち取る為の第一歩は、第一印象で好感を持ってもらう事ですから、これを人に注意されてる様ではカメリエーレのスタートラインにも立てません。「身嗜みを整える」と「おしゃれ」はイコールでは無いとも言われますが、ファッション大国イタリアを冠している者にとっては、「洒落」を丁寧に仕上げる「オシャレ」も身嗜みと言えるでしょう。
そしてコミュニケーション能力。
カメリエーレは料理を運ぶだけが仕事ではありません。店内のもの全て(料理もワインも装飾品も含む)を使って お客様の時間を楽しい時へプロデュースする仕事です。その為には「お客様が求めているもの」を即座に探り当て、カスタマイズしていかねばなりません。これはお客様とコミュニケーションを重ねていかないと得られないものです。
知識・経験値。
来店されたお客様と対等に渡り合うには、勉強は不可欠です。会話を成り立たせる上で、少なくともお店の内の事は、お客様と同等以上の知識がなくてはなりません。また様々な事が起こりうる店内では、経験値を生かし 要所要所 即座にジャッジしなければならない事の連続です。この様な知識や経験値が足りないと 後手に回ってしまい、私達は下僕と成り下がります。

しかし、これらのチェックポイントを自らに課しクリアしていくと、毎日の営業は出逢いとなり、人生を豊かにするコミュニティ形成に役立ちます。このコラムをご覧いただいている方々に、私達がプロとして何を目指し取り組んでいるかをお伝えすると共に、同業の若い世代の何某かのヒントになればと思います。