2015.04.06再発見を求めて

桜が満開となり、色彩の少なかった街に淡い差し色が入って来ました。近頃よく、この桜で彩られた日本の景色を称える、海外からの観光客の方々の声を耳にします。慣れ親しんできた風景が、世界の人々にも愛されている事は、本当に嬉しい限りです。 桜をはじめとする日本ブームか、円安やオリンピック効果でしょうか、大切な日本と大好きなイタリアを一つにした当店も、海外からの多くのゲストをお迎えしております。

 

思い起こせば この道を志した20数年前…..ワインガイドブックを片手に 全くイタリア語も話せない中、イタリアを北から南へと 無謀にも巡り歩きました。 行く先々で そんな極東の若者を温かく迎え入れてくれたイタリアの人々。お互い どうやって気持ちを伝え合っていたのか?全く記憶にないけれど、あの時 確かに通じ合い時間を共有していました。「伝えたい!」と言う強い想いは、簡単に言葉や環境の壁を越えさせてくれます。

 

あれから時が流れて、様々な経験と数え切れない出会いに恵まれましたが、我武者羅だったあの頃の心に沢山の鎧をつけてしまった気がします。 そんな折イタリア好きの旧知の仲間と久しぶりに語らい、今回イタリアのワイナリーを共に訪ねる機会を得ました。 「好きこそものの上手なれ」 聞き慣れた言葉ではありますが、初心に帰り「好き!」を再発見し自他共に楽しめる、秘密の呪文を見つけて来たいと思います。