2000年問題で揺れていた十数年前。ワインのラベルに書かれている数字が、19◯◯が2◯◯◯になる事になる事に違和感を感じ、慌てて1900年代を買い漁ったのを思い出します。(あまりに膨れ上がった在庫に各方面からお叱りを受けている今日この頃ですが…)

1990年代 HiRoオープンの頃、スーパータスカンと銘打たれたワインが一斉を風靡していました。ボルドー品種等がブレンドされた其れ等は、フレンチナイズされていく料理と共に脚光を浴びて行きました。当時の私も 毎年誕生してくるnewタイプに 心踊らされていました。2017年 今、こうしてストックリストを見ていると自身の履歴書の様に見えて来ます。ボトルの中に旨味の全てを求めていたあの頃から 今ではそっと寄り添う透き通った味わいを求めてみたり…..ブレンドの妙技からこだわりのモノセパージュへ…. 日本におけるワインブームも円熟期を迎え、其々が個別の『美味しい』と言うチャンネルを持ち合わせる時代に。

そして当時の心配をよそに、2000年ラベルのワイン達も十数年の熟成を経て飲み頃を迎えました。リストランテ・ヒロ各店、とりわけ青山店では、newエイジ〜初老の各時代を代表する語りべ達が、リストに名を連ねながら 皆様とお話しする日を夢見てスヤスヤ眠っています。